*PFAS(口腔アレルギー)*

スギやヒノキの花粉が終わりほっとしている方が多いと思いますが、現在はイネ科(雑草系)の花粉が飛んでいて、日によっては辛い日があるようです。

この週末に初スイカを食べた方も多いかと思います。野菜や果物には、花粉症の原因となるタンパク質(アレルギー物質)を含むものがあり、これらの摂取でPollen-food allergy syndrome(PFAS)という口腔アレルギーを起こすことが知られています。今飛んでいるイネ科では、ウリ科果物(スイカ、メロンなど)で反応が見られます。スイカを頬張った後に唇が腫れたり舌がヒリヒリしたりした場合にはPFASを疑い、抗ヒスタミン剤の内服をお薦めします。原因を特定する検査は血液検査でも行えますので、ご相談ください。左図のダウンロードはこちらからどうぞ。

 

*10時台が狙い目です*

いよいよ梅雨らしい天候になってきました。湿気のせいか蕁麻疹やあせもなどの皮膚疾患で受診される方が増えています。皮膚のバリア機能が破壊されてしまうと治りにくく慢性化してしまいますので、肌を掻きむしる前に早めに軟膏などを塗っていただくと良いと思います。また、喉のかぜが引き続き流行っており、溶連菌による咽頭炎も散発しています。喉の痛みが強く発熱を伴う場合には溶連菌の検査を受けていただくことをお薦めします。

このところ、1日の来院数は多くないのですが、午前・午後ともに早い時間に来院される方が集中しており、待ち時間が長くなる状況が続いています。10時から11時、17時から18時は空いていることが多いので、ゆっくり自分の病状を相談したいという方はこの時間を目安にお越しいただくとよいかと思います。

 

*食の安全について*

さる月刊誌に、種子法の廃止や農薬残留量の緩和について、元農林水産大臣の山田正彦氏の論評がありました。

ラウンドアップという農薬をご存知ですか?スーパーやコンビニで普通に売られている除草剤ですが、主成分はグリホサート(ベトナム戦争で使われた枯葉剤)に界面活性剤を混ぜたものです。グリホサートの発がん性が2015年にWHOで認められ、その後世界33カ国で使用禁止に向けての規制が始まっているそうですが、日本では国産大豆の収穫前にラウンドアップを散布している地域があり、アメリカ・カナダ・オーストラリアでは収穫前の小麦にラウンドアップが散布されているそうです。また何故か日本では昨年12月にグリホサート残留農薬の基準が緩和され、小麦では30ppm(アメリカで25ppm、中国では0.2ppm!)となっているとのことです。ちまたでよく見かける〇〇製麺ではカナダの小麦を使用していると聞きますが…。

ラウンドアップに耐性を持たせた遺伝子組み換え農産物も開発されていて、そんな中で日本では遺伝子組み換えの種子が318種類も承認されているという遺伝子組み換え農産物の承認大国、ゆくゆくはラウンドアップ耐性の農薬漬けの食品だらけになるのではと心配になります。

次の世代のために、今こそ一人一人が真剣に食の安全について考えるべき時なのではないかと思いました。

 

*趣味の展示*

いよいよ梅雨らしく蒸し暑くなってきました。暑さに身体が慣れず、なんとなくしんどさを感じる季節ですが、夏の熱中症対策として、朝晩の涼しいうちに運動をして発汗機能を鍛えておきましょう。

通院中の患者さんから、趣味で作られた俳画帖をいただきました。とても味のある絵に心にしみる俳句が添えられています。院内に展示させていただいていますので是非ご覧ください。(ファンレターもお預かりします)

現在インフルエンザは見られなくなり、のど風邪、発熱の風邪、イネ科の花粉症が流行っています。朝まで窓を開けたままで寝ると風邪を引く季節です。ご注意ください。